ツアー体験レポート 「ビッグアイランド・スペクタキュラー」

ハワイ島の悠々たる大地を大空から大冒険。 しかも日本語ガイドで!

ビッグアイランドの名称で親しまれるハワイ島。その名の通り、大きすぎるこの島の隅から隅までを堪能するには、旅行者の私達には少々時間が足りません。そこで、ブルー・ハワイアン・ヘリコプターズが催行する「ビッグアイランド・スペクタキュラー」のツアーに参加しました!一番人気のこのツアー、少々値は張りますが雄大なハワイ島の主な見どころ、キラウエア火山や美しい渓谷等々を2時間たっぷりと楽しむことができる贅沢な空のアクティビティです。


このツアーは日本人パイロットのToshiさんが飛んでいます。日本語ガイドがあるとないとでは、ツアーの濃さが何倍も変わってくるでしょう。予約の際は、ぜひぜひ日本人パイロットをリクエストして下さい。リクエストに関しては、この本家サイトから予約された方が最優先されます。

ワイコロアのヘリポート

■チェックインと準備

ビッグアイランド・スペクタキュラーはワイコロアのヘリポートから出発します。オフィスはヘリポートのすぐ脇にあり、駐車場も完備されているので、空港内のヘリポートよりもアクセスはラクチン。もちろん駐車料金の心配も要りません。

今回のフライト時間は、午後12:15 を選択。フライトの45分前(11:30)までにオフィスでチェックインを済ませます。この時、改めて体重も量りました。ヘリコプターに乗る際はバランスを取るため、体重で乗る席が決められるそうです。

その後、注意事項等の案内用ビデオを鑑賞し、シートベルトの締め方等の確認を行います。内容は全て英語。でも何とか理解できるので大丈夫!

また、貴重品やカメラ以外の荷物、バッグ等はヘリコプター内には持ち込めません。カメラの電池やメモリカード類はポケットへ入れるなど、準備をしておいて下さいね。


おおよそ2時間と長いツアーです。お手洗いはしっかり済ませておきましょう!

■空へ!

ひとつ前の時間に出発していた機体が次々と舞い戻ってきました。いよいよ私達のフライトが始まります。シートに座っただけでドキドキしてきました。早速シートベルト&ヘッドフォンを付けてカメラも用意して…!

パイロットのToshiさんは、みんなの準備が終わったことを確認して出発の合図をしました。プロペラの回転数が上がり、機内に爆音が鳴り響きます。こうなってくると隣の人との会話もままなりません。二席に1つマイクが備え付けられているので、何か発言したい場合はこのマイクを使うことになります。

機体はフワっと浮かんだかと思うと地上を滑るように前進し始めました。速い!すごい!
ヘリは次第に空を駆け上り、いつの間にかハワイ島の広い大地がはるか遠くまで見渡せるほどの高度になっています。空から見た大地はカラカラ。まるで水に餓えた砂漠のようです。

乾燥した大地

マウナロアとマウナケアのちょうど中間にやってきました。薄茶色の地に敷かれたサドルロードが印象的です。左手に佇むマウナケアの山肌には雲が流れ込み、雲の合間から見え隠れする青空が美しく感じられました。そんな景色を楽しみながらしばらく飛び続けます。

やがて、マウナロアから流れ出た溶岩の跡がそこかしこに広がっている様子が見えてきました。

■溶岩地帯へ

地を這いながら冷え固まった黒い溶岩の跡は生々しくもあり、地球に描かれた美しい巨大アートのようにも見えます。ハワイ島ならではのスケールの大きなこの景色に、自然に口がぽかーんと開いてしまうのでした。

ハレマウマウ火口へ!

やがて、遠くに噴煙が見えてきました。あれは……
ハレマウマウ火口!

2008年3月に噴火したこの火口は、今もなお噴煙を吐き出し続けています。窓に張り付いて眺めていると、ヘリはあっという間にハレマウマウ火口周辺までたどり着いてしまいました。フワフワ浮いているイメージのヘリコプターですが、実はかなりのスピードで飛んでいます。200km/hくらいは出ているのだとか。飛行距離もこのツアー全体で400kmもあるそうです。

■プウオオ火口

ハレマウマウ火口を後にして、ヘリは快調に進んでいきます。チェーン・オブ・クレーターズ・ロードも見えました!右下の写真はナパウ・トレイル上にあるクレーターの一つ、マウナ・ウル。小さめですがぽっかりと深い穴が開いています。

私達はナパウ・トレイルを上空から巡るかのように、モコモコと木が生い茂る森や大小幾つかのクレータを一つ一つ越えて行きました。そして、いよいよこのツアーのハイライト、プウオオ火口が目の前に!

幾つかの森とクレーターを越えて

モウモウと吐かれている噴煙。美しく猛々しいプウオオ火口に息を呑みました。噴煙は雲のように真っ白です。ぽっかりと開いている火口ですが、その中は真っ白い噴煙が溜まっており、覗きたくても覗けません。今日は火口のご機嫌が悪いのでしょうか。ところで、アメリカでは火山は女性に例えられるそうです。気分屋さんだからなのだそうで。確かにそうですね(笑)

プウオオ火口

火口の周辺をよくよく見ていると、何やら幾つかの機材のようなもの(写真右上)が置かれていることに気が付きました。火口の崖っぷちに置かれたカメラのようなものやソーラーパネルのようなもの…。一体どうやって設置されたのでしょう。誰かがこの火口を登って設置したのでしょうか?生きた火口のすぐ縁にある人工物の存在が、とても不思議に思えました。

担当パイロットToshiより一言コメント : 火口の崖っぷちにあるカメラや測定機材は火山(地)学者が設置したものです。このウェブカメラから写された火口の様子をコチラで見ることができますよ。
Live Panorama of Puu Oo Cone, Kilauea Volcano

なるほど!火山学者がそんな危険な仕事もこなしているとは…。頭が下がります。

ヘリは機内の全員が火口をよく見れるように、火口周辺をぐるぐると何度も旋回してくれます。なので私達は思う存分プウオオ火口を楽しむことができました。それでも、まだまだ見ていたい!後ろ髪を引かれながら火口を離れます…。


ヘリの旋回中にカメラを覗き込んでいると酔いやすくなるので、ご心配の方は旋回中の写真撮影は控えることをお薦めします。酔ってしまった際は、エチケット袋が機内に用意してありますのでご安心下さい。

■オーシャンエントリー

途中、溶岩大地から幾筋もの煙が上がっている箇所に差し掛かりました。地下にラバチューブ(トンネル)が造られ、その中を真っ赤な溶岩が流れているようです。スカイライト(写真右下)から中の様子をほんの少しだけ伺うことができました。真っ赤な溶岩の赤い色が漏れ光っています。小さい小さいこの光が、何だか手に届かない宝石のように愛おしく感じられました。

スカイライトと溶岩の赤い光

更に海へと向かい、皆がお待ちかねのオーシャンエントリーへと到着!灼熱の溶岩が海水へと流れ落ちるこの場所では、溶岩と海水の戦いが繰り広げられています。立ち昇る水蒸気の迫力は、先程感嘆したプウオオ火口の噴煙にも引けを取りません。

オーシャンエントリーと溶岩

真っ白い水蒸気に見え隠れする真っ赤な溶岩はとても美しく、時折大迫力の水蒸気爆発も見せてくれました。この記事を書いている今でも、その時の光景がずっとずっと頭に焼き付いて離れません!大興奮の一時でした。

■ヒロへ

火山エリアを離れると風景は一転。緑が多い地域にやってきました。眼下にはマカダミアナッツ農園も広がっています。少々雲が出てきて薄暗くなってしまったのが残念でしたが、緑豊かな農園や森を飛び越えながら一路ヒロへ向かいます。

ヒロへ

ヒロは大きな街でした。さすがハワイ州第2の都市ですね。ショッピングセンターや住宅が立ち並び、上空から見ていて初めて町らしい町並みに出会ったように思います。写真右上はヒロ湾。バニヤンドライブ沿いのホテル群やココナッツアイランドを見ることもできました。

ところで、基本的にこのツアーでは一度ヒロ空港に降り立ち、トイレ休憩とヘリの給油作業が入ります。しかし今回はヘリに十分に燃料を搭載していたこと、乗客の皆がトイレ休憩を必要としなかったので、ヒロ空港へは寄らずにそのままハマクアコーストへ向かいました。

■ハマクアコースト

ヘリはハマクアコーストの断崖に沿うように北上して行きます。左手に雄大なマウナケアを望みながら瑞々しい滝を幾つも越えて。緑は一層濃くなり、大地に生気が溢れているのが分かります。色もとっても鮮やか。少し前にずっと眺めてきた溶岩大地の殺伐とした風景が嘘のようです。

ハマクアコースト
■幻想的な渓谷を旅する

映画で一躍有名になったホノカアの町を越え、私達はとうとうワイピオ渓谷(写真左下)までやってきました。どんよりとぶ厚い雲が渓谷に圧し掛かり、雨もパラつき始めています。雨はあまり歓迎すべきものではないのですが、この時ばかりは違います。雲と霧が私達をより一層幻想的な世界に誘ってくれました。

幻想的な渓谷と滝

ワイピオ渓谷を通り過ぎ、お隣のワイマヌ渓谷の中を散策します。もやの中に現れたラホメネ滝(写真右上)。高さ700メートルもあるそうです。滝つぼは見えても、てっぺんは雲に隠れてよく見えませんでした。神様がいそうな、そんな厳かで静粛な雰囲気です。

ワイマヌ渓谷には人が住んでいません。普段、静寂に包まれていることでしょう。植物や動物達にとって、ヘリコプターの訪問は少々騒々しいことかもしれませんね。動物のみなさん、失礼致しました!

渓谷と断崖

ワイマヌ渓谷を出て、切り立った断崖を海岸線からなぞるように飛んで行きます。長い長い年月をかけて創られた自然の彫刻のような崖には、幾筋もの滝が流れていました。心に沁み込んで来るような、しっとりとした滝です。一つ一つが本当に美しい。これも雨のお陰ですね。晴れていたら見ることが出来なかったかもしれません。お天気にも感謝です!

連なる渓谷の一番西端にあるのがポロル渓谷。ポロル渓谷を最後に緑の渓谷の旅はどうやらこれで終了のようです。

■帰路での出会い

ワイコロアのヘリポートへ向かう途中、コハラマウンテンの山頂付近を通りかかりました。ここは世界でも稀に見る、砂漠気候と熱帯雨林気候が背中合わせとなっている場所なのだそうです。下の中央の写真、大地の色が緑色から茶色に変わっているのが分かるでしょうか。これが境目です。とても不思議な場所ですね。

丸い虹と気候の境目

そのすぐ後、大きな虹、ダブルレインボーに出会いました。上空から見下ろす虹は初めてです。噂に聞いた通りの丸い虹。写真に入りきらなかったのが残念ですが…。美しく強い輝きが忘れられません。何だか良いことありそう!

さて、ツアーの最後の最後。ほんの少しだけリゾートを見ることができました。写真右上はマウナケアリゾート。白砂のビーチが美しく、目を引きます。元々ハワイのイメージは、このような南国の白砂のビーチですよね。でも今回見てきた風景は、そんなイメージと全く異なりました。今も動き続けている荒々しい火山と、時が止まってしまったかのような静寂さの漂う美しい渓谷を併せ持つハワイ島。天候ですら明るくなったり暗くなったりせわしなく、上空から眺めたハワイ島は、本当に色んな顔を見せてくれました。

■ツアー終了

ワイコロアのヘリポートに無事到着。2時間の旅があっという間に終わってしまいました…!
ヘリコプターを降りると、何だか夢心地で足元がおぼつきません。頭の中も足元もふわふわしている感じです。そんなヘナヘナな状態でしたが、パイロットのToshiさんとがっちり感謝の握手をさせて頂きました。

今回の旅で、飛ばなければ見られなかった、知らなかったハワイ島をたくさん発見することができました。そして、やはりToshiさんによる詳しい日本語解説が私達にとって非常に大きいものとなっています。Toshiさんはディープな情報だけでなく、少々辛口な面白トークを展開してくれるので必聞ですよ(笑) 素晴らしい旅を提供してくれたToshiさんに感謝でいっぱいです。本当にありがとうございます!

ツアー終了後に自分達のフライトを収めたDVDを25ドルで購入することができます。そのDVDを見ながら、またハワイ島を飛びたい衝動に駆られている自分がいます。

私はハワイ島の様々なアクティビティに参加したことがありますが、自信を持ってこのツアーを一番にお薦めします。贅沢なアクティビティなので、なかなか気軽に参加することはできないかもしれませんが、記念日やサプライズ等々、機会があれば是非参加してみて下さい!

                                          

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